巻頭言 2003年1月28日

毒入り注意言葉優しいGreen BLUE Southをご期待の方は、申し訳ないけどどうぞお帰りください

迷走編、とも言うかも知れません。あるいは、自慰行為編、かな。
本編では、人に読ませることを意識しすぎて、ちょっと窮屈だったので(って狙ってそうしてたんだけど)、ここでは読まれることをあまり意識しないで書きます。
意味不明な点、多いと思う。質問もらえれば可能な範囲でお答えします。けど(質問するほうが)面倒くさいと思うので、まぁ適当に流してもらえれば。


まず最初に、先週末のタネ明かしというか、整理をします。
週末にあったのは、大きく分けて3つ。


一つ目は、まぁツマランことなんだけど、某デイトレ本職さんの日記。
自分のことを棚に上げて、「あらゆる業種の中で証券マンはクズだと思う」なんて書いてんの。
で、ゲストブックに「証券マンをクズ呼ばわりするのは、自分のことをクズ呼ばわりするのと一緒ですよ」って書いたら、逆切れされた(--;

この人見てると、昔知り合いだった、とあるパチプロさんのことを思い出すんですね。
自分がパチプロなのを棚に上げて「ボッタクリ店なんて敵だ、俺は正義をやってるんだ」って言ってた。
あほですか。パチンコ屋が無かったら自分が食べてけない癖に何言ってやがる(とは面と向かっては言わなかったけど)
で、積極的に連絡をとらなかったので、今では音信不通です。

共通するのは「あ゛ー、自分に誇り持ってネェなぁ」ってこと。
十分食べてゆけるってのは、社会の構成員として居場所がちゃんとあるってことで、これは誇ってよいことなんですよ。
けど、同業者けなして自分は違うだなんて、そりゃ虫が良すぎるんじゃないの?と。

そのデイトレさんは、ちゃんと稼ぎも出してるみたいだったし、けっこうマトモそうだったので、批判的な言葉を書いても大丈夫だと思ってた。
けど返ってきた言葉は「ばかやろう!二度と来るな」ですからね。
possibilityはありましたから、ダメージ大きくはないんですけど、やっぱりがっかりしちゃって。
ああ、この世界も一緒なのかな、って。


ふたつめは、Jさん所の話。
まず元は、シムリー寄り天事件に対するJさんのコメントに対するもの。
Jさんのこの言葉に違和感を感じて、喫茶掲示板にこんな言葉を書いた。

シムリーの件、正直、ちょっとがっかりしました。いえ、大株主に対してでJさんに対してです。
株式は本来、会社の運転資金となる資本を充実させ、またその資本の譲渡を容易にするためのものです。
それをインデックス銘柄として投資信託に組み入れているのは、インデックス投信が勝手にやっていることで、引け値保証で委託を受けるジンベエザメ、それにぶら下がるコバンザメは、いわばローカルルールで動いているわけです。
(私の個人的な先生でもある)Jさんのことですから、それくらいは納得済みで動いているのだと思っていました。それだけに、持ち分を妥当と考えて手放したオーナーを責める姿勢はいただけません。

有限会社を営んでいる知人で、資本金が一億円になっても有限会社でやろうかなーと言っている人がいます。言い換えると、日本の資本家って、それくらい信頼が無いのです。
持ち分を譲渡して、自分の負担を軽くしつつ、意見を採り入れつつ、会社を続けていくよりは、換金できない資本であっても、オール自己資本のほうがよっぽど安心できるということ。

私の目論み(の一つ)は、直接金融の促進により、今まで銀行と言う名の戦前財閥が貪ってきた利益を個人にシフトさせることですが、Jさんでさえその程度の意識しか無いのであれば、株式市場が正しい意味で世論に受け入れられる日は来ないんじゃないかなぁと、ちょっと悲しくなります。

「門戸は広く」と仰ってたJさんのこと、まさか出てけとは言われないと思ってはいたけれども、上記デイトレさんの件もあったので、ちょっと気をもんでいた。
こちらは幸いにして、同意してくれる方、中立の方含め、頭ごなしには否定されなかったので、ちょっとだけ安心。
けど、その中でも「なまけ蟻」さんの言葉は重かった。申し訳ないけど引用させてもらおう。

>株式市場が正しい意味で世論に受け入れられる日
は疑問です。 利己主義で成立つシステムに 「正しい意味」 とは何でしょうか。
特に、企業と銀行と証券会社が一貫して高値に買い煽り、すっ高値で大量時価発行増資をして
その資金を浪費してしまった分だけ、逃げ遅れた投資家が純損をしている現状では、
株式市場が不振となるのは道理でしょう。83%の人達が株式投資をする気がないというのは、
理解できます。資本毀損を続ける不振企業の株を買うのは、ある意味で追貸しとおなじ危険が
あります。

サバンナには、強い者が生き残るという掟が支配しているように、株式市場には、儲ける者が
勝ち残るという掟が支配しているようです。 合理的な経済を築くために、不公正に儲ける面々を
駆逐したいものです。
不用意な投資行動で、易々と不公正の餌食となってしまうのが、もっとも利敵行為です。
皆さん、正々堂々と勝ち残って下さい。

これが自分には「きれい事ばっかり言ってても、レミングスの鼠を救うことは出来ないよ」って聞こえた。

踏み上げ相場も相場、仕手相場も相場、そう思ってる相場関係者は多い。だからこそ、テクニカルなんて「まやかし」が幅きかせるんだ。
テクニカルだけ教えるってのは、何も知らないオッチャン連れてきて、チーとかポンとか満貫役とかだけ教えて、デカピンで麻雀打つようなもん。

これもパチンコ屋と同じ。台並べてニコニコ打ってても、自分の台は日当3万円、隣のオバチャンの台は一日で5万融かしちゃう台。
言っても分からないだろうし、(パチンコがマイナスサムゲームである以上)自分の食い扶持はオバチャンの財布から出てるわけだし、なによりオバチャン楽しんでるっぽかったので、黙って隣りでニコニコしてた。

…まぁ、そんな日々にも終わりが来たからこそ、今の自分があるわけですが。


みっつめは…これが一番大きいんだけど、ごく個人的なこと。

自分には、新入社員でサラリーマンはじめた頃の、えーと、9年来(かな?)からの友人らが居て、そいつらと久々に呑んだんですよ。
で、そのうちの一人が株やってるんで、その二人で盛り上がってたら、別のやつがエライ不機嫌になった。興味ないから今は止めてくれ、と。
そいつも競馬・パチスロはやるんで、このテの話、別にそんなに抵抗無いと思ってたのね。しかも、普段そんなに機嫌悪いとこ見せない奴だから、余計にびっくり。

まぁただ、この反応ももっともだ、と。

自分にとって幸福なのは、こういうの、ちゃんと言ってもらえるヤツが周囲にちゃんと残ってること。
あれですよ、だいたいはヤなことあったら黙って疎遠になりますからね、おとなですから。

ただ、「株すげー、おもしれー、勉強になるー」って浮かれてる場合じゃないよな、と、ちょっと冷やし玉入れられた感じ。


あとは細かいことで。
前々からなんですけど、本編の読者でもあった主婦なオバチャンたち、あんだけ書いても一向に「投機」やめる気配ないんですよ。
そればかりか「株高倶楽部」見て勉強になるー、とかゆってる。
あのね、株高倶楽部見て金持ちになれるんだったら、ウチの近所の橋の下にいるルンペンのオッチャンたちは、今じゃみんな大金持ちになってるよ。
そうならなかったから、あそこにいるの。

質が悪いことに、それでもたいしたマイナスになってないみたいなんですよ。
で、一日1,000円とか2,000円とかプラスで喜んでんの。あのですねー、それ稼ぐために何時間ザラバに張り付いてんですか。
近所のスーパーでバイトしてる女子高生のほうが、もうちっと真っ当に効率よく稼いでると思うよ、リスク無しで。
あなたたちは、たまたま行ったパチンコで、たまたま確率変動引いて勝ったようなもの。嬉しいのは分かるけど、それ続けてたら間違いなく融かすよ、と。

で、出来るだけ「投資」寄りの方向へ誘導したかったんだけど、書いても書いても、馬耳東風、暖簾に腕押し。

謝られたって困る。こっちは謝られたって一銭の得にもならない。
私の望みは、あなたたちが損をしないこと。そしてそれは、私の利益になるからやってんの。


「情けは人のためならず」って言葉、大好きなんですよ。
えっ、「情けをかけるのは他人のためにならない」って?違う違う!
情けをかけるのは他人のためではないですよ、つまり、巡り巡って自分に返ってくるんですよ、って意味。

株をはじめて、株くらいこの言葉に合ったシチュエーションって無いなと思った。
今、銀行が持ち合い解消してるでしょ。それまでは銀行が支えることで、大量の売り物に押されずに、株価は維持された。それがガンガン下げ続けているのは、引き受け手がいないからです。
確かにこの21世紀スピード世代に、PER30倍なんてヌルい基準で価格維持されてきたことは問題とは思う。けど、もうちっとマトモなところで手を打てるはずだ。
にもかかわらず、今の下げインパクトが大きすぎて、どんどん資金が逃げてゆく。下がるからまた減る、減るからまた下がる。
誰も企業を信じなくなったら、プラスサムゲームだろうがPER5倍だろうが配当率10%だろうが、下げ止まりようがない。
貸借銘柄だけが、売り方の踏み上げ需要で好取組。それとプチ仕手筋の気まぐれ。

長期保有者が明らかに不足しているんですよ。カネはみんな持ってるのは分かった。でも長期保有は怖い。
この仕組みを変えない限り、自分だって長期保有なんて出来ないって。


ただ、「情けは人のためならず」って言葉、ときにえらく重く感じることがある。
「どうしてこんなヤツのために尽くさなくちゃならんのだ!」って。

「こういうのは情けでもなんでもなくって只の徒労だ」って思ったら、素直に止めてみたほうがいい。
頼まれてもいないのに、好きこのんでストレスためるこたぁない。


本編を止めたのは、そんなのがいろいろ重なって、です。
少なくとも、あの日記空間で無駄にエネルギー使うよりは、別の方法を模索すべきだ、という考えに至ったので。
それと、なまけ蟻さんにも指摘されたように、自分は市場、つまり利己主義的集団のフィールドを甘く見ていた。
株式そのものはプラスサムゲームだったとしても、(上場株・公開株しか手を出せない)個人投資家にとってはマイナスサムゲームかもしれない。
自分はまだ、それを見切れていなかった。あの続きを書く前に、それを見切るべきだな、と。

Jさんのところだったら、それが出来そうな気がします。株高倶楽部なんてとんでもない。

ここは、なんか心境の変化があるたび、新発見があるたびに更新する予定です。
ある日突然ここまるごとバッサリ無くなってたら、そのときは「あっ、株やめたんだな」と思って諦めてください(何を?)

では、迷走修行編のスタートです。

後日談、「最初の成果」は、こちら
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